メダカがエサを食べない理由にはさまざまなものがあります。
体調が悪ければメダカだってエサを食べようとはしませんし、今までとは違うエサを与えてみると、メダカがエサだということを認識しないために食べないことだってあります。
また水温の低下に従ってメダカはエサを食べる量がどんどん減っていきます。
またメダカだけではなく、魚類は全般的に一度口に含んだエサを吐き出すことはよくあることですが、その行為を見ていると少し心配になりますよね。
そこで今回はメダカがエサを食べない理由とその対処法に加えて、なぜメダカがエサを吐き出すのかその理由も見ていきましょう。
メダカがエサを食べない
メダカがエサを食べない理由にはさまざまな理由があり、まったく心配する必要のないこともあれば、早急に対処をする方が良い理由もあります。
まずはなぜメダカがエサを食べないのかを見ていきましょう。
低水温
メダカは水温の低下とともに活動量が少なくなり、それに合わせてエサの摂取量も少なくなっていきます。
真冬になり底の方でじっと寒さに耐えている冬眠状態になると、メダカは一切エサを食べなくなります。
メダカって上手くできていて、冬眠状態になるとエサを一切食べなくても生きていけるように、消費カロリーを極限まで低下させられるのです。
また水中の酸素摂取量までかなり絞った状態にして生きているのですよ。
屋内水槽でヒーターなどを使用指定な閑居だとその様子が分かると思いますが、ヒレもほとんど動かさず口はかすかに動かす程度。
その状態で底の方でじっとしています。
なのでエサを食べないのがふつうなのです。
高水温
夏になると元気よく泳いでいるし、エサを与えた瞬間にメダカたちは一斉に寄ってきて我先に食べている。
そんな様子を見ることも多いのですが、ただ水温が上昇し過ぎるとメダカたちはエサを食べようとはしなくなります。
水温の上昇とともに水中の酸素濃度が低下し、メダカたちは酸素を得るために鼻上げをして水面近くで口をパクパクします。
この状態の時にエサを与えたとしても、まず食べてはくれないです。
口にエサが入ったとしても、それこそ吐き出してしまいますよ。
高水温が原因の場合は直射日光が当たらないように遮ってあげることや、ブクブクなどで空気を送り込んであげればまたエサを食べてくれるようになります。
春になったのにエサを食べようとしない
冬眠状態で冬を乗り切ったメダカたち。
春先になり気温もかなり上がってきたし、水温も真冬に比べれば温かくなっている。
メダカたちもさぞお腹を空かせているだろうとエサを与えてみたけど、まったくエサを食べない。
まだメダカたちの消化器官が元の動きができないなど体調が万全ではないため、すぐにエサを食べようとはしないためです。
冬眠状態でほとんど何も食べずに数か月を過ごしたのですから、メダカの内臓だってすぐに元には戻ってくれませんからね。
メダカたちが水面まで上がるようになってきてから、ごく少量のエサを与えるところから始めてください。
筆者は春先には稚魚用のエサをごく少量与えています。
稚魚用はパウダー状ですから消化が良く、メダカの消化器官にもやさしいかもとの考えからです。
エサを替えたら食べなくなった
いつも安いエサばかりを与えているし、少し奮発して高いエサを購入してきた。
このエサならばメダカたちは今まで以上に喜んで食べてくれるに違いない。
そう思ってエサをパラパラっと与えてみたけど、メダカたちはまったくエサの方へ近付こうとしない。
これ本当によくある光景で、今までと違うエサを与えたときにメダカがまったく反応しないことがあるのです。
いつもと見た目が違うからなのか、ニオイがいつもと違うからなのかは分かりませんが、いつもとは違うからエサとして認識していないようなのです。
メダカは嗅覚ではなく視覚でエサを認識しているという論文を昔読んだことがあるのですが、ずっとメダカを見てきた筆者からすると嗅覚もかなり発達しているように感じるのですが。。。
新しく購入してきたエサをメダカが食べてくれないときは、それまで与えてきたエサと混ぜて与えてみてください。
数回混ぜて与えれば、あとは新しいエサだけでも食べてくれるようになりますよ。
エサが大きすぎる
メダカは自分の口に入るサイズより大きなエサは食べません。
大きなエサを噛み砕いて小さくしてから食べるというようなことはしないのです。
稚魚にパウダー状のエサを与えるのはこのためですね。
メダカのエサの場合は小は大を兼ねる!ことから、稚魚用のエサを成魚に与えてもなんら問題はありません。
メダカの体調不良
メダカたちの中で1匹だけ食べ方がおかしいとか泳ぐ様子も変だという時は、そのメダカの体調が悪いことが考えられます。
場合によっては何かの病気に罹っていることもあります。
こういう時はそのメダカに対して薬浴を行うなどの対処が必要になります。
筆者は食塩浴を行うことにしています。
水1Lに対して0.5gの食塩(粗塩)を入れてよくかき混ぜ、その中にメダカを3~5日程度は入れておきます。
小さな容器だと水質がすぐ悪くなるので、たとえメダカ1匹だとしても水5Lに対して食塩を2.5gを混ぜて食塩浴を行っています。
食塩はスーパーで販売されている500g80円程度の塩事業センターの国産の食塩を使っています。
水質悪化
水草や底床を入れ、さらにポンプを使ってろ過していても徐々に水質は悪化してしまいます。
水質が悪化してくるとメダカはエサの食べ方が悪くなってきます。
エサを食べている場合ではない!ということでしょうか。
水面に上がってきて口をパクパクすることもあれば、底の方でじっとして動かなくなることも。
基本どおりに飼育水の1/3程度は水替えを行いましょう。
そして翌日以降にエサを与えてみてください。
元気よくエサを食べてくれれば、水質悪化が原因でエサを食べなくなっていたことが分かります。
ちなみにですが
ヒメタニシをメダカといっしょに飼っていると水質悪化が分かりやすいです。
メダカよりヒメタニシは水質悪化に敏感で、タニシの大半が水面近くまで登ってきていて、殻の一部が白っぽくなっていたら水質悪化のサインです。
この時点ではメダカの行動に変化はありませんから、タニシの敏感さがお分かりいただけると思います。
エサを吐き出すのはなぜ?
メダカに限らず金魚でも、一度口に入れたエサを吐き出すことがあります。
たとえばフレーク状のエサの場合ですが、メダカはエサを吸い込むようにして口に入れるのですが、その吸い込んだ量があまりに多すぎて食べきれないために吐き出したりします。
フレーク状ですから吐き出すことでエサが細かく砕けますので、その小さなエサの破片を食べるのです。
また単純にエサが大きすぎて食べることができないときにも、同じように吐き出すことがあります。
フレーク状ならば吐き出すことで細かくなって食べることができるのですが、顆粒状の場合は食べることができませんので、粒が小さいエサや稚魚用のエサに替えてみると吐き出さなくなるかもしれないですね。
お腹がいっぱい
口にエサを入れたけど、吐き出してしまって泳いで行ってしまった。
このケースでもっとも多い理由は、もうお腹にエサを入れることができない時でしょうね。
メダカや金魚には胃が無く、食道から腸へと繋がる消化器官があるだけです。
人間が満腹を意識するのは胃が張った状態だと思いますが、その胃がメダカにはありません。
メダカに聞いたわけではありませんが、口に入れてみたけど消化を行う腸がいっぱいでエサを吐き出さざるを得なかったのかな。。。
エサを替えた
エサを別のものに替えると食べなくなることがあることは先にも説明しましたが、これと同様に、口には入れてみたもののいつもとは違うと感じて吐き出すこともあるようです。
慣れてくれば吐き出さなくなるとは思いますが、食べないときと同様にそれまで与えていたエサといっしょに与えてみると吐き出す確率は低くなるようです。
おすすめのエサ
筆者がおすすめするメダカのエサを紹介しています。
取り立てて珍しいものではなく、ホームセンターなどでも簡単に手に入るエサばかりです。
浮上性で食いつきが良く、無着色なので飼育水が汚れにくい。
フレークタイプですが細かなサイズなので、吐き出すことも少ないです。
このエサを選択しておけばまず間違いはないですよ。
ゆっくり沈んでいくタイプですが、かたまって重なるように投入すると一気に沈んでいきます。
こちらもフレークタイプですが、メダカブロスよりはサイズが大きいです。
食いつきは良いのですが、水面に油が浮くことがあるなどやや油脂分が多いような気がします。
細かな顆粒タイプでゆっくり沈んでいくタイプです。
安価なわりに食いつきが良くコスパに優れています。
メダカの食欲が旺盛な時期には最適なエサです。
昔から定番のメダカ稚魚用のエサです。
大変細かいパウダー状のエサで、生まれたての稚魚でも食べることができます。
筆者は冬眠明けのメダカのエサとして長年愛用しています。
こちらも定番の稚魚用のエサです。
かたまって重なるように入れると一気に沈むので注意しましょう。
しかし稚魚から成魚まで喜んで食べるオールラウンダーです。
浮上性であり、メダカの食いつきが抜群です。
このエサを与えているときは、メダカはエサの匂いで集まってくるように思います。
ただエサ自体がかなり軽いので、屋外ではエサを与えるときによく飛んで行ってしまいます。
食いつきは良いのですが、メダカが少しつつくと一気にエサが沈んでいきます。
少しずつ与えるようにして、沈んでいかないようにする必要があります。
またこのエサはすり潰すと全く浮きません。