ウォーキングシューズは見た目が地味で少し重く作られていて年配の方が好んで履く靴で、ランニングシューズはカラフルで軽くて若い人が好む靴、なんて思っていませんか。
この考え違いのせいか、ウォーキングシューズで走るのは重いから向かないけど、ランニングシューズは軽いから長時間歩くのは問題ないって思われがちです。
本当にそうならばランニングシューズで黒や茶色などを出せば良いはずですが、いまだにウォーキングシューズとランニングシューズはきっちり分けられています。
ほかにもスニーカーって歩いたり走ったりするための靴なのかよく分からなかったり、トレーニングシューズって何をするための靴なのかいまいち分からなかったりしますよね。
健康のためにジョギングをしようか、まずはウォーキングから始めようと考えたり、どうせならジムへ行って徹底的に鍛えてみようとお思いの方もいらっしゃるでしょう。
そこでどういった靴を選べばよいのか、逆に選んではいかないのかを見ていきましょう。
ぜひ靴選びの参考の参考にしてください。
スニーカーって何?
スニーカーと聞いてどういうものを想像しますか?
ソール(靴の裏の滑り止め部分)がゴムなどでできていて、足の甲を覆う部分は布又は皮(レザー)でできた靴の総称です。
ランニングシューズをはじめウォーキングシューズやトレーニングシューズなどもスニーカーの一種です。
ただし今スニーカーといえば、目的や機能を限定しない(決まっていない)ファッション重視の靴という分類がもっともピッタリですね。
逆に言えば走ったり、歩いたり、運動したりするための靴ではなく、そういった目的がある方が履くにはまったくむいていない靴、それがスニーカーだということですね。
いわゆるスニーカーは服と合わせてファッションを楽しむための靴ということになります。
ちなみにスニーカーは“sneaker”と書きます。
sneakとは「こっそり」とか「忍び寄る」といった意味があり、それまでのスポーツシューズより静かだと強調するために作られた言葉だそうです。
ランニングシューズ
文字通り走るための靴です。
アスファルトの上を走ることを念頭に、着地する時の足への負荷をできるだけ和らげるためにクッション性に優れています。
走行時に足を着地する際には体重の3倍もの負荷が片足にかかると言われていますから、クッション性能を高めることはランニングシューズの命題なのです。
またできるだけ軽くなるように作られており、この軽さも足への負荷を軽減するのに一役買っているわけですね。
カラフルさもランニングシューズの特徴で、街履きにランニングシューズを選ぶ人も多いですね。
ウォーキングシューズ
ウォーキングシューズはただ歩くためではなく、長距離・長時間歩いても疲れにくくするために工夫された靴となります。
ランニングシューズより重く作られているのですが、これは足が疲れてくるとだんだん前へ前へと足が出にくくなるものですが、靴が重いと振り子の原理によって足が前へと出やすくなるというメリットを考慮したためです。
また靴底全体が分厚いのですが、安定した歩行がしやすいようにするためなのです。
ウォーキングシューズを履いてウォーキングをすると分かるのですが、最初は重くてイヤだなとか疲れそうと感じるのですが、靴が前へと歩かせてくれる感覚を感じるようになり、適度な重さと厚みによって足の裏が痛くなったり疲れてくるのを防いでくれていることが分かってきますよ。
営業などで外をよく歩くビジネスマン用のウォーキングシューズが販売されたりもしています。
色が黒や茶色の物が多いのも、カジュアルからビジネスまで幅広く使われるためでしょうね。
トレーニングシューズ
トレーニングシューズと一口に言ってもその目的によって機能・構造が全く違います。
サッカーや野球などではスパイクを履いて試合に臨むことが多いですが、練習の際にはトレーニングシューズを履くことが多いです。
またサッカーと野球では動き方が違うために、各スポーツに適したトレーニングシューズを履くことが推奨されており、ケガを防止するためにも適したトレーニングシューズを選びたいものです。
またジムやスポーツクラブで使用するトレーニングシューズ(フィットネスシューズ)にもいくつかの種類があり
- ウエイトトレーニングやストレングス(自重筋力)トレーニングに適した安定性重視のもの
- 前後左右を俊敏に動くために敏捷性が必要なジグザグランやラダートレーニングに適したシューズ
- ヨガやピラティスなどフィット性やクッション性を重視したシューズ
などに分かれます。
それぞれに要求される機能は異なりますが、様々な動きに適したオールマイティなトレーニングシューズ(フィットネスシューズ)を選んでおけば安心ですね。
ランニングシューズでウォーキングしてもイイ?
ウォーキングシューズは見た目に地味だから、カラフルなランニングシューズで歩く。
走るときの大きな衝撃を吸収するランニングシューズなのだから、歩くくらいなら何の問題もないでしょ。
多くの方がこう思ってランニングシューズでウォーキングを楽しんでいます。
2~3Kmほど歩く程度ならばランニングシューズでも問題になることはほとんどありません。
しかし3Kmを超える距離をランニングシューズでウォーキングすると不具合が目立ってきます。
もっとも多いのは足の疲労からくる痛みやケガです。
歩く時と走る時では足に負荷がかかる部位が違い、それぞれのシューズで負荷を軽減させる部位や程度がまったく違うのです。
目的に合っていないシューズを選べば当然ですが足への負荷が増大し。疲労や痛みそしてケガへとつながりやすくなるのです。
実際筆者はランニングシューズでウォーキングを楽しんでいたところ、両足のかかとに痛みが出てしまい日常生活にも支障が出るほどになってしまいました。
1万円を超えるランニングシューズよりも、ウォーキングを楽しむのならば5000円以下のウォーキングシューズを選ぶほうが良かったわけです。
スニーカーでウォーキングをすると
筆者は学生時代からコンバースのオールスターを愛用していて、ウォーキングでも当初はオールスターを履いて行っていました。
数日で足の裏が痛くなり、家の中で歩くのも苦痛な状態になってしまいました。
コンバースのオールスターと言えばスニーカーの代表格であり、バスケットボールに適した靴(バッシュ)だから歩くなどの運動にも適していると思っちゃったのです。
バッシュですから左右の動きにも適したシューズなわけですが、残念ながらウォーキングには適していなかったわけですね。
コンバースのオールスターでもダメなのですから、その他のスニーカーでウォーキングなんて本当に自殺行為ですよ。
スニーカーはあくまでファッション性の高い靴で歩くということを前提に作られてはいません。
つまりスニーカーはウォーキングにはまったく向かない靴なのです。
ジム用のトレーニングシューズでウォーキング
ジムではウェイトのほかランニングマシンを使うなど様々なトレーニングを行い、そのために買ったトレーニングシューズ。
オールマイティに使ってきて何の支障もなく快適だったから、このシューズならばウォーキングに使っても快適なはず。
ところが実際にウォーキングの時に履いてみると、足の疲労感がハンパではなかった。
オールマイティなトレーニングシューズとはいえど、ジム内のクッション性の良い場所とは違い公道のアスファルトの上を長距離歩くとなると、さすがに足への負担はハンパなものではありません。
ウォーキングシューズとは決定的な違いがあります。
それはシューズの重さと靴底の厚みやクッション性の違いですね。
トレーニングシューズ(フィットネスシューズ)は軽量に作られており、アスファルトのような硬い場所を歩くことは想定して作られてはいません。
なので長距離のウォーキングを行うと足への負担がかなり多くなり、疲労や痛み場合によってはケガにつながってしますのです。
やはりウォーキングにはウォーキングに適したシューズを選ぶべきですね。
通学や普段履きの子供の靴
サッカーや野球を習っているお子さんの通学や普段履きの靴に、トレーニングシューズを選んでいませんか?
トレーニングシューズはあくまでそれぞれのスポーツのトレーニングに特化した靴であって、通学や普段履き用の靴ではありません。
サッカーや野球用のトレーニングシューズって、土や芝生の上で2~3時間程度のトレーニングに適した作りになっており、アスファルトの上を歩くのには適していません。
また小学生の頃の骨はまだ固まっていない、いってみれば未成熟な状態です。
トレーニングシューズは一般的にクッション性のがあまり良くないために、硬いアスファルト上をトレーニングシューズで歩く機会が多いと足への負荷がかかりすぎ、やがて足の変形につながりスポーツどころではなくなってしまうのです。
せめて小学生の間は子供用の運動靴を履かせてあげて足を保護してください。