エアコンをつけた時に吐き出されるイヤな臭い。
この臭いを解消しようと、ドラッグストアやホームセンターへ行ってエアコン掃除スプレーを購入。
フィルターを取り外して熱交換器(フィン)に振りかけ、掃除が終わってスイッチを入れれば、たしかにスプレーによる良い香りはしてきます。
でも数日経ったらまたイヤな匂いがしてくる。
機種によっては冷房使用後に、エアコン内部を乾燥させるために暖かい風を送ってカビの発生を防ぐものもありますが、この温風と一緒にイヤな臭いが一緒に吐き出されてきて、スプレーの効果をあまり感じないことも。
だからと言ってエアコン内部の清掃を業者にお願いすると、安くても10000円~費用が掛かります。
素人が家庭で熱交換器(フィン)の背部まで掃除することは困難ですが、難しい分解作業を伴わず、誰でもできる簡単な方法でもかなりイヤな臭いを抑えることができます。
それはエアコンのファンにこびりつくカビやホコリを洗い流すというもの。
エアコンのファンのカビやホコリを取り除くと、劇的にイヤな臭いを抑えることができます!
エアコンの臭いの原因と場所
エアコンからイヤな臭いがする原因には
- 部屋の臭い(タバコ臭・焼肉臭・ペット臭など生活臭)を吸い込み蓄積したために発生する
- 吸い込んだ部屋のホコリと熱交換(フィン)で発生した水分が合わさって異臭を発生する
- フィルターがホコリで汚れ、その臭いをエアコンが吐き出している
- 室外機のドレンホースのつまりなど
大まかに分けるとこの4つで、フィルター掃除や熱交換器(フィン)にスプレーしても臭いが改善しないとすると、エアコン内部の汚れということになります。
ただし素人では熱交換器(フィン)の裏側まできれいにすることはかなり難しく、あとできるとすればドレンホースにゴミが詰まっていないか、ドレンホースに汚水などが逆流して入り込んでいないかをチェックする程度・・・
いえいえ、エアコンが風を送るシロッコファンは目に見える場所にあるし、フィンにスプレーしてもここの汚れは取れません。
シロッコファンって回転して風を送るのですが、扇風機の羽だってかなり早く回転をしていてもホコリを被りますよね。
そしてフィンからの水や温暖差によって生じた水分(結露水)がシロッコファンのホコリと合わさると、やっぱり臭いしカビの原因にもなります。
直接風を送る場所であるシロッコファンが汚れていないか。
ここをチェックしてみましょう。
今回掃除する前の我が家のエアコンのシロッコファンはこのような状況でした。
昨年冷房の使用を終えた時期に掃除しているのでこの程度ですが、でも冬の暖房使用でもシロッコファンはこのくらいは汚れます。
用意するもの
エアコン掃除に必要なものを見ていきます。
- エアコン洗浄用カバー
(ゴミ袋などでも代用はできますが、できれば用意するほうが無難です) - 掃除用ブラシ
(毛先がやや長く硬めで細めの物。100円ショップで入手できるサッシのレールを掃除するブラシを使っています) - エアコン洗浄スプレー
(熱交換器(フィン)の掃除用にドラッグストアやホームセンターで販売されているふつうのもので十分です) - 重曹またはセスキ炭酸ソーダ
(どちらでも良いですよ。大量には使わないので余った物でも十分) - 蓄圧式スプレー
(作業が非常に楽になる蓄圧式スプレー。1Lまでの物が扱いやすい) - 雑巾
- 中性洗剤
(取り外したカバーやフィルターを洗うために使用。台所洗剤などご家庭にあるもので) - バケツ
(エアコンを洗浄した汚水を受けるために必要です)
kouing(コーイング社)の壁掛用エアコン洗浄カバーを紹介していますが、パッケージには1~3回用と書かれていますが、筆者は年に2回の使用ですでに3年が経過していますが問題なく使えています。
掃除の手順
まずはエアコンの電源プラグを抜きます。
感電防止だけではなく、シロッコファンを掃除している時に回っちゃうと危ないですから。
エアコンのフィルターや正面のカバーを外します。
エアコンの正面部分のカバーはネジなどもなく、簡単に外すことができます。
ちなみに機種は富士通ノクリアのAS-ZS71F2Wで、フィルターのお掃除機能が付いています。
フラップを外していきます。
フラップとは主に上下の風向きを変えるための物。
最近の機種は運転時に自動で開くタイプが多いですね。
このエアコンには2枚のフラップが取り付けられており、両方を取り外します。
画像の赤〇部分は差し込んでいるだけなので簡単に外れます。
機種によって2~3か所ほどあるのですべて外します。
フラップの端もこのように差し込まれているのですが、フラップを少し曲げないと外すことができません。
無理しないように曲げてくださいね。
外すほうが作業しやすいのですが、折れてしまいそうで怖いと感じる方は、外さずにそのまま作業します。
次にルーバーを取り外します。
ルーバーは左右の風向きを変えるためのもので、フラップの内側にあり、掃除するシロッコファンの前方にあります。
これは差し込んであるだけですので簡単に取り外すことがせきます。
エアコン洗浄スプレーをフィン(熱交換器)に吹きかけてお掃除します。
フィン全体にスプレーしたいのですが、エアコンの横幅が広いタイプの場合でフィンの上部の方にまで吹きかけるには、エアコンのカバー全体を外したりフィルターのお掃除用の機器を取り外さないとスプレーができず、相当難易度が上がってしまいます。
蓄圧式スプレーで先端に長いノズルが付いているものを使用して、隙間から差し込んで高い水圧で無理やり洗い流すくらいが関の山です。
エアコンに洗浄用カバーを取り付けます。
排水チューブは1.6mの長さなのですが、洗浄カバー自体が大きいので排水チューブが長すぎるほど。
排水チューブの先をバケツに入れても折れ曲がってスムースに流れ出にくいときは、適当にカットしてください。
まずは蓄圧式スプレーに水を入れて、シロッコファンに付いた大きなゴミ類を洗い流していきます。
フラップやルーバーを取り外してあればシロッコファンを手で回すのも簡単ですから、手で回しながら水をよく噴射してゴミを洗い流します。
これだけでも結構きれいになりますよ。
続いて蓄圧式スプレーに重曹またはセスキ炭酸ソーダを溶かした水を入れます。
表示の通りの濃さで良いですよ。
面倒な方は重曹+アルカリイオン水が泡状で出てくる重曹の激落ちくん 泡スプレー が手軽で良いかもしれません。
重曹水やセスキ炭酸ソーダ水をシロッコファンに吹きかけて、ブラシで汚れをこすり落としていきます。
シロッコファンは表面だけをこするのではなく、隙間部分にもブラシを入れてこすり落とすようにします。
ちなみに歯ブラシでは毛が短すぎるし、厚みもあってちょっと使いづらいと感じました。
その後は蓄圧式スプレーに水を入れて丹念に洗い流していきます。
筆者は最初に水1Lで全体を洗い流し
重曹水も1Lほど使い
洗い流しでは水2L ほど使っています。
そして今回の掃除で落としたゴミは
黒いバケツに排水を入れていたのでどの程度のゴミが取れていたのかがわからず、洗面台に出して撮影しました。そんな汚水を洗面台に入れるな!と怒られてしまいました…
筆者の場合は半年ほど前にも掃除したのでこの程度だったのですが、掃除の間隔が1年以上開くともっと真っ黒な水に・・・
上が掃除した後、下が掃除する前のシロッコファンの状態です。
完全に汚れを落とし切れてはいませんが、これでも臭いはまったく違います。
外したカバー類を洗剤で洗う
外した本体のカバーやフィルターなどを、洗剤を使って洗います。
筆者は食器洗い用洗剤の泡タイプのものを使うことが多いです。
食器洗い用洗剤はとにかく油汚れに強く、焼き肉などによって油汚れがエアコンの本体カバーが付いていることから、筆者は最適な洗剤だと思って使用しています。
フィルターも同じく油汚れによって少しずつ黒っぽくなっていきますから、食器洗い用洗剤を使って洗います。
カバーやフラップ、ルーバーなどはスポンジで、フィルターはスニーカーなどを洗うたわしでゴシゴシと洗ってますよ。
よく乾燥させてからカバーやフィルターなどを元に戻していきます。
ただしシロッコファンの内部にはまだ水分が相当残っています。
そのまま放置して乾くのを待っても良いのですがカビの発生がイヤなので、筆者はフィルターなどを取り付けてから送風運転で水を飛ばしています。
ただし、かなり水が飛び散りますのでご注意を!