マスクで花粉症やインフルエンザは予防できません!その理由とは

花粉症に悩む日本人は2000万人以上いるといわれ、5人に1人は花粉症に罹っている計算に。この数字は年々増加の一途をたどっており、日本総花粉症患者といっても過言ではない状態です。
花粉症予防として真っ先に思いつくアイテムがマスクで、春から初夏にかけては街中でマスクを着用している方をたいへん多く見かけます。春ほどではありませんが夏から秋にかけての花粉症に悩まされる方も多くいますので、残暑が厳しい中マスクを着用する方もいらっしゃいます。

また冬から春にかけてはインフルエンザ予防としてマスクを着用する方も多く、通勤電車の中を見渡してみると本当にマスクを使用している人って多いですよね。
つまり人によってはほぼ一年中マスクを着用しているケースも珍しくはなくなってきています。

でもマスクで花粉症の予防を期待したり、インフルエンザの感染予防を期待するのはちょっと難しいと言わざるを得ない理由があるのです。

100均のマスクでも99%カット!

ダイソー・セリア・キャンドゥといった大手の100均でもマスクは販売されていますし、そのほとんどが花粉やほこりだけではなく細菌も99%カットできる性能を持っています。
実際のところこれだけの性能があるマスクならば、わざわざドラッグストアへ行って高いマスクを購入する必要がないほど高性能です。

ちなみに髪の毛の直径は平均80μm(0.08mm)に対して

スギ花粉=20~40μm
細菌=1μm
PM2.5=0.25μm以下
ウイルス=0.1μm

ということは細菌を99%カットできるとしても、それよりさらに小さいウイルス(インフルエンザウイルスなど)自体をカットするのは難しい?

細菌をカットできるマスクならば十分な性能?

1μmの大きさである細菌を99%カットできる性能を持つマスクだとしても、さらに小さい0.1μmの大きさであるウイルス(インフルエンザウイルスなど)の通過を阻止できる性能は持ち合わせていないことになり、インフルエンザ予防にはN95やナノフィルターなどさらに目の細かいマスクを用意する必要があるように思いますよね。

しかしインフルエンザへの感染は一般的に飛沫感染や接触感染です。

飛沫感染とは咳やくしゃみの際に罹患者から出されるウイルスによって感染するものですが、唾液など水分とともに排出されるためその大きさは5μmと言われています。

ただし密室などでインフルエンザが長時間浮遊する場合には空気感染することも考えられ、この場合は水分の蒸発などから飛沫核と呼ばれる大きさになり、0.3μmにまで小さくなります。

普段の外出程度ならば細菌を99%カットできるマスクでインフルエンザウイルスの侵入を阻止できますが、空気の入れ替えが行われにくい密室などの場合にはPM2.5をカットできるものやサージカルマスク、N95やナノフィルターのマスクの着用が望ましいでしょう。

通勤電車の中は密室に近いかも・・・

ガーゼマスク(布マスク)の性能は?

学校給食などの配膳の際にはよく使われるガーゼマスク(布マスク)ですが、どの程度の性能があるのかご存知ですか?

ガーゼマスク(布マスク)は多数のガーゼを重ねて作られており、一般的には16層にもなります。
洗濯することで繰り返して使えるなど便利ではあるのですが、残念ながら細菌やウイルスをカットすることはできません。
花粉ならば捕獲できる性能があり、鼻やのどの保温や保湿性能にも優れていることから花粉症の方には優しいマスクだといえるかもしれません。

でもマスクでは花粉症やインフルエンザを予防できない

ここまで読み進まれていただくと
「マスクで花粉症もインフルエンザも予防できるじゃないか」
と思われた方が大半だと思います。

実際市販されている不織布のマスクのフィルター部の性能を考えれば、花粉もインフルエンザウイルスもカットできるのです。
なのに花粉やインフルエンザの予防は難しいという現実があります。

フィルター部だけを使って呼吸していない

大半の方がマスクのフィルター部だけを使って呼吸をしていません。
実はこのことが花粉症やインフルエンザをマスクで予防できない最大の原因なのです。

フィルター部だけを使って呼吸しておれば、細菌や花粉は99%以上カットできますし、インフルエンザウイルスだって飛沫感染ならば同様にカットできます。
PM2.5対策のマスクならば飛沫核(空気感染)によるインフルエンザだってカットできるのです。

しかし残念ながらほとんどの方がフィルター部以外を使って息を吸っているために予防できなくなっているのです。

マスクの着用の仕方に原因が

不織布のマスクにはプリーツ型と立体型などがあります。
プリーツ型は上下に引き延ばすようにして鼻から顎までを覆うようにして使います。
立体型は顔の形に似せて作られている分、密着度はプリーツ型より高くなります。

プリーツ型の正しい付け方

まずプリーツ型マスクの裏表を確認します。
商品によっては裏表がわかりやすく表記されているものもありますが、無ければプリーツの山が下向きまたはマスクを上下に広げた時に中央部分が出っ張る面が表(外側)です。
それでも分からない場合には箱に印刷されているマスクの画像で判断したり、耳にかけるひもが折られている側が裏(口側)と判断します。

またマスクの上下にも注意します。
最近のプリーツ型マスクは大半が鼻の形に合わせることができるように針金が入っていますので、針金が入っている側が上だと判断できます。

針金を中央付近で少し曲げます。
鼻から顎までを覆うようにマスクをかぶせます。
その時に鼻のカーブに合うように針金を調整します。

街中でよくマスクはしているけれど鼻の穴が隠れていない方がいますが、これでは何のためのマスクかと思ってしまいます。

立体型マスクの正しい付け方

立体型は顔にぴったりフィットするように作られていますが、やはり上下を間違えないように装着します。
また鼻から顎までがきれいにマスクで被さるように付けることが大事です。

最も大事なポイントは隙間をいかに作らないか

ここでようやく本題にたどり着きました。
マスクで花粉症やインフルエンザ予防ができない理由は、顔とマスクの間に隙間ができてしまうためなのです。

フィルター部だけを使って息を吸い込めば大きな効果を生むマスクですが、ブロックするためにやや息苦しく感じますよね。(特に立体型)
そこで息をしやすくするためにプリーツ型の針金を曲げずにマスクを付けて、鼻とマスクの間や頬とマスクの間に隙間を作って息苦しさを和らげてしまうのです。
立体型マスクの場合も同様で、少し鼻の部分をルーズにフィットするようにして鼻とマスクの間に隙間を作ってしまうのです。

中には息苦しさなんて考えてはいないけど、とりあえずマスクを付けておこうといった方も多いですよね。
そういった方がマスクを付けている様子を見れば一目瞭然。
鼻がマスクで隠れていなかったり、鼻や頬とマスクの間に隙間が空いています。
花粉だってウイルスだって、その隙間から入って鼻や口から体内へ入り放題になっていますからね。

マスクは価格よりサイズを重視して

ノーズフィット(針金)をうまく鼻の形に合わせて隙間ができないようにマスクを付けても、どうしても鼻や頬とマスクの間に隙間ができることがあります。
これ実はマスクのサイズが合っていないために隙間ができてしまうのです。

耳の上側の付け根から鼻の付け根から下1㎝あたりまでの距離を測ります。
※親指と人差し指をL字型に曲げて測るのが簡単です。

その距離が
9~11cm→子供用サイズ
10.5~12.5cm→小さめサイズ
12~14.5cm→ふつうサイズ
14cm以上→大きめサイズ

を目安に購入しましょう。

マスクを2重にしたりインナーマスクを使用する

中にはマスクを二重にして付けている方もおられるようですが、たしかにフィルター部分を空気が通過しにくくなることで花粉やウイルスを通過させにくくはなります。
ところが同様に呼吸もしにくくなるため、結局はフィルター部以外を使って呼吸することになりマスクの意味をなさなくなってしまいます。
マスクを二重にして使うことはやめておきましょう。

花粉症対策として環境省が推奨しているインナーマスクというものがあります。


インナーマスクの作成方法
材料:市販のガーゼと化粧用のコットン
① ガーゼを縦横10cm程度に切り、2枚用意
② 化粧用のコットンを丸めて、1枚のガーゼでくるむ(インナーマスク)
③ 市販の不織布のマスクにもう1枚のガーゼを4つ折りにしてあてる
④ 鼻の下にガーゼでくるんだコットン(インナーマスク)を置く
⑤ ③のガーゼをあてたマスクを装着する
⑥ 息が苦しい場合にはコットンの厚さを半分にする

Ⅲ . 花粉症の予防と治療より

どのようなマスクと合わせて使っても花粉の除去率が99%ということですから、どうしてもマスクに隙間ができてしまう方はこのインナーマスクを使用してみては。

まとめ

ただ漠然とマスクを付けた場合には花粉症やインフルエンザ予防にはならないマスク。
その原因はマスクにできる隙間のためです。
そのためには
・正しいサイズのマスクを購入する。
・隙間ができないようにマスクを付ける
・鼻や顎まできちんとマスクで覆う(鼻はマスクから出さない)
・どうしても隙間ができる場合にはインナーマスクを活用する

以上のことを守って、少しでもマスクが花粉症やインフルエンザの予防に役立つように正しく付けましょう。