新幹線乗車前から悪天候が予想される時はキャンセルや予定変更が鉄則

新幹線乗車前から悪天候が予想される時はキャンセルや予定変更が鉄則

特急券・指定席券

さすがに地震の発生は事前にわかりませんが、大雨や大雪、暴風については事前に天気予報で知ることができます。

悪天候が予想される中を新幹線に乗車する予定がある場合、キャンセルして乗車を見合わせるか、予定を変更して極力影響が及ばない時間帯の新幹線に乗車変更するなど、乗客側でできるだけ対応するのが原則です。
最近はJR各社ともに計画運休を事前を発表することで、運転取りやめの可能性が高いことを事前に警告しますしね。

ところがどうしても予約した新幹線に乗らざるを得ないという方もいらっしゃいます。

悪天候が予想される時に新幹線に乗車しなくてはいけないとき、どのような準備をしておくべきなのでしょうか。
筆者の実体験からの提案です。

 

 

雨量が規制値に達したため

よく大雨の際に、沿線の雨量計が規制値に達したために運休するというニュースを目にします。
大雨のために速度規制や運転休止を行う理由ですが、線路などの設備が雨によって冠水したり、場所によっては雨のために押し流されたりするためです。
列車が走行中に線路ごと押し流されていったとなれば、それこそ大惨事です。
また冠水までしなくても大雨によって線路が路盤がゆるむなどすると、列車が脱線する危険性を伴うために運休するのです。

最近では現在降っている雨量だけではなく、土壌にどの程度雨水が溜まっているか(土壌雨量)による運転規制を検討するなど(JR東海 在来線など)、より安全に即した規制へと変わりつつあるようです。

時間当たりの雨量による規制値は各新幹線ごとに異なっており

東海道新幹線 50㎜以上 70㎞/h規制(徐行運転)
60㎜以上 運転見合わせ

山陽新幹線 55㎜以上 運転見合わせ

九州新幹線 100mm以上 運転見合わせ

東北・上越・北陸新幹線 50㎜以上 70km/h規制(徐行運転)

東北・上越・北陸新幹線は、路盤の改良など大雨対策を行っているために運転を継続することができます。
また九州新幹線の100㎜の雨量となると、数十年に一度の大雨に匹敵するような雨量ですから、雨だけが原因で九州新幹線が止まるというのは本当にレアケースといえるかもしれないです。

それに比べて東海道・山陽新幹線は規制値がかなり低くなっていますが建設されたのが古く、新しい新幹線に比べて大雨対策が劣っているのは否めません。

 

 

風による規制

雨による運転見合わせよりも風による運転見合わせのほうが多いです。
強風によって脱線する可能性が高くなるためです。
特に新幹線は200㎞/h以上の高速で走行していますから、風による規制は致し方がないところです。
おおむね風速20~25mで速度規制を行い、それを超えると運転見合わせとなります。

台風接近時には風速25mを超えることは珍しくありませんから、意外と台風から離れている時点で運転見合わせとなることも多いです。

 

新幹線・特急が運休・運転取りやめになった時の払い戻しや変更など
乗車前に乗車予定の列車が運休となった場合、すでに特急券などを予約している時としていない時の切符の扱い方の違いや、乗車中の列車が途中で運転を取りやめた場合には払戻しのほかどのような対処方法があるのかを解説しています。

 

 

荒天が予想されるとき

台風が接近しているが、果たして新幹線は無事に目的地まで運行してくれるのだろうか・・・

そんなことを思いながら新幹線を利用する方も大勢いらっしゃることでしょう。
駅に停車中に運転見合わせとなればマシなのですが、強風のために停電すると駅と駅との間で運転見合わせという事態も想定されます。

 

停電になると車内のトイレが使えない

新幹線のトイレは“真空吸引式”という方式を採用しています。
タンクを真空状態にしておき一気に吸引することでニオイまで吸い取り、水の使用量を極限まで少なくするためです。
このような装置ですから電気が必要で、停電になると当然使えなくなります。

ただし便器にビニールを被せて簡易トイレ状態にして使うことはできるのですが、やっぱり落ち着いてはなかなか・・・

用を足した簡易トイレのビニールに凝固剤を入れて固めてきつくしばり、さらに別のビニールに入れてさらにきつくしばって捨てることになります。

荒天時には乗車前に必ず駅のトイレへ行く。
また乗車前は水分摂取をできるだけ控えることで、車内でトイレへ行かずに済むようにあらかじめ準備しておきます。

 

水やスポーツドリンクを購入して乗車

駅と駅の間で停車するような事態になれば、いつ運転再開となるか分かりません。
また水分をあまり取らずに乗車しているハズですから、どうしてもノドは乾きます。
そこで水かスポーツドリンクを駅で購入してから乗車するようにします。

一度にたくさん飲むとトイレも近くなったり、長時間停車時に飲むものが無くなると大変です。
あくまでノドの渇きをやり過ごす程度に少しずつ飲んでいきます。

 

マスクと飴でノドの乾燥を予防

新幹線って空気が乾燥しているのかノドが乾燥しやすいですよね。
そこで乗車中はマスクを着用しておきます。
マスクを着けることで自分の息からの水分でノドがかなり楽になりますよ。

また飴を舐めることでノドは相当楽になりますよ。
のど飴をカバンの片隅にでも入れておいてください。

 

少しの非常食を持って乗車しよう

非常食なんて言うと大げさかもしれませんが、お腹が空いてきている中で長時間の停車となるとどうしてもイライラしてしまいます。
そこで空腹を少しは満たしてくれる食べ物を持っておくと良いですよ。

「一本満足バー」などチョコスナック菓子のバーはチョコとナッツで小さい割に小腹を満たしてくれます。
そのほかプロテインバーも様々なものが発売されているので、カバンにしのばせておいても良いですね。

以前某鉄道会社の運転士に聞いた話では、運転士も長時間停車対策として「カロリーメイト」や「ソイジョイ」などを乗務用カバンにしのばせているということです。

また飴も糖分を摂取できることから意外と腹持ちが良い。
ソフトキャンディやグミは飴と違って噛むことから、さらに空腹時の満足感が高いです。

ビールのおつまみに「魚肉ソーセージ」を購入する方もいらっしゃいますが、これも意外と腹持ちが良いですよ。

長時間の停車になると水とパンなどの差し入れがJR側から行われることがありますが、駅に停車中ならば良いのですが、駅と駅の間で停車中となるとなかなか差し入れをいただく事も難しい。
少量の“非常食”を持って乗車することをおススメします。

 

モバイルバッテリー

新幹線の座席にコンセントが設置してある車両も徐々に増えていますが、停電すれば当然ですがコンセントは使えません。
また車内にいると車掌の放送しか情報源がなく、今どこで停車していて復旧の見込みはどうなのか、並行する在来線などは利用できないのかなど、必要な情報がなかなか入ってきません。

今は多くの方がスマホやタブレットを持ち歩いていますので、新幹線の車内でも外部の情報を得ることは難しくなくなってきています。
でも充電が切れればそれまでですから、モバイルバッテリーを持っておくほうが良いでしょうね。

停電時には車内のエアコンが使用できなくなるので、モバイルバッテリーと携帯扇風機が一体になっているものがあればなお便利です。

 

スリッパやアイマスク

これは荒天で運転見合わせになるかもしれないといった事象に関係なく、車内で楽にくつろぐために常に用意している人もいるとか。
スリッパは100均などで購入できる薄いものでよく、靴を脱いでスリッパに履き替えると足が大変楽になります。
またアイマスクをして目をつぶると、気持ちが落ち着いてくるので良いですよ。

長時間停車となる場合や、在来線の最終電車に間に合わないときの“列車ホテル”で仮眠をとるときには大変重宝します。

 

 

さいごに

荒天が予想されるけど、とにかく新幹線に乗らないといけない。
家に帰るため、仕事のため、急用のため。。。
通常ならば予約をキャンセルするか変更して対処する方が大半だと思いますが、どうしても乗る必要がある方も少なくはありません。
筆者も何度か台風によって途中の駅間で長時間停車を余儀なくされた経験があります。
その経験の中で、これがあれば少しは楽に過ごせるだろうと思ったものを書き出してみました。
あまりかさばる物ではありませんので、大雨や暴風が予想される中新幹線に乗車するときはぜひ準備してください。

タイトルとURLをコピーしました