カメムシといえばニオイが強烈で、手や衣類にあのニオイが付くとなかなか落ちずに本当に困ります。
2mmほどのわずかな隙間から部屋へ侵入したり、洗濯物に隠れるようにくっついていたりとなかなか厄介な虫です。
また果樹農家ではかんきつ類や桃、柿などがカメムシによって汁を吸われて落果や腐るなどの被害も出ています。
家庭菜園でも同様の被害がカメムシによって引き起こされてもいます。
そこで今回はカメムシを寄せ付けなくする方法のほか、手や洗濯物に付いたあの悪臭を取る方法やにおいが付かない駆除の方法など、カメムシ対策を見ていきましょう。
カメムシとは
一口にカメムシと言っても色々な種類がいるそうですが、筆者などは緑色をしてつやつやとしたツヤアオカメムシを真っ先に思い出します。
ツヤアオカメムシ、クサギカメムシ、チャバネアオカメムシなどはまとめて果樹カメムシ類と呼ばれており、さまざまな果物がカメムシの被害に合うそうです。
カメムシが大量に発生して果物などに大きな被害が出そうな場合には、都道府県単位で「カメムシ類注意報」が農家の方々に対して発令されるそうで、それだけ深刻なダメージを果物に加える害虫なのです。
一般的にカメムシの何がイヤッて、やはりあの悪臭ですよね。
ちょっと触ろうとしただけであの悪臭が・・・
カメムシにしてみれば防御のためにあのニオイを発生するのだと思いますが、手や洗濯物に付いたときには泣きたくなるほどです。
効果がなかったカメムシ防虫対策
これまでにいろいろな方法を試してきましたが、これ!という方法はいまだに見つかりません。まずは効果がなかった方法をご紹介します。
カメムシはハーブの香りが苦手って本当?
カメムシはミント系の香りが苦手だとよく言われています。
ドラッグストアなどで購入したハッカ油を20滴ほどに無水エタノールを10mlと水道水を90mlをよく混ぜあわせるとミントスプレーの完成です。
ハッカ油と水だけでは混ぜてもすぐ分離するので、無水エタノールを入れて混ざりやすくします。
これをスプレーボトルに入れて噴霧すればよいのですが、ハッカ油はプラスチック類を溶かしてしまう恐れがあるので、ガラスなどの素材でできたスプレーボトルを使いましょう。
※すぐ使い切るのならばペットボトルでも大丈夫です
網戸やサッシのほかドアや窓の隙間、壁などに定期的にふりかけておけば、カメムシもあまり寄り付かなくなると言われていますが、実体験で言うとふりかけて1時間ほどしか効果はないように思います。
なので気休め程度の方法と言えるかもしれません。
家庭菜園の片隅にミントを
マンションでもベランダでプランターを使って家庭菜園を楽しむ方が増えていますが、カメムシっていろいろな野菜や果樹の汁を吸うなどの被害をもたらします。
ナス・ピーマン・トウモロコシ・エダマメなどなんでも好むそうです。
そこでプランターの片隅にミントを植えておくことで野菜や果樹類の被害を防げたり、家に近寄ってこなくなる効果も期待できると言います。
でもうちでは植えたミントにカメムシが普通に止まっていることも。
これもかなり懐疑的な方法かも……
なぜ洗濯物に寄って来るの!
カメムシって不思議と洗濯物によく止まっていますよね。
でもシーツだったりワイシャツやTシャツだったりと白い生地を狙ってやってきていませんか?
カメムシって白い色と暖かい場所を好みます。
洗濯物って日当たりが良い暖かい場所に干すことが多く、さらに白い色が好きだとなると、シーツやシャツそれにタオルなどにとまりに来るわけですね。
洗濯物と一緒にハーブの葉を吊るしておく
いくらカメムシ対策だと言っても、洗濯物にハッカ油をスプレーするわけにはいきません。
そこでミントの葉を購入し、100円ショップで紙製のお茶パックの中にミントの葉を入れて、洗濯物と一緒に吊るしておくと効果があると聞きしてみましたが、微妙ですね。
ミントの中でも強い香りのものをより嫌うと言われていますから「ペパーミント」や「スペアミント」が良いと聞いたのですが、やっぱり洗濯物にカメムシが付いていました。
衣類に付いたカメムシに気付かずに着てしまうと
カメムシといえばあの悪臭を真っ先に思い浮かべると思いますが、実は稀ですが噛むこともあるのです。
衣服にカメムシが付いていることに気付かずにそのまま着てしまうと、カメムシも驚いて噛みつくようです。
カメムシの口は植物の茎や果実などに差し込みやすいように尖っているため、噛んだというよりは刺されたという感覚に近い。
カメムシに毒はありませんが、噛まれたときに消化酵素を含んだ唾液を注入しますので、激痛が走ると言った表現がピッタリだと言われています。
痛みはすぐに収まるのですが、アレルギー症状が出るなどした場合には皮膚科の医師に診てもらったほうが良いかもしれません。
カメムシが多い季節には、洗濯物(特に下着類)にカメムシが付いていないかよくチェックしてください。
木酢液や竹酢液
木酢液や竹酢液は害虫の忌避効果があります。
ただカメムシにはあまり効果はありませんでした。
木酢液や竹酢液を薄めてスプレーする方法が一般的ですが、とにかくすぐ蒸発するためか頻繁にスプレーしないと効果がありません。
このあたりはハッカ油スプレーと同じですね。
スプレーが面倒ならば、ビンや缶に木酢液や竹酢液を入れてそのまま放置でもいいですよ。
ただ木酢液や竹酢液自体のニオイがかなりきついので、忌避効果はあるのですが家庭ではどうかな。
効果のあったカメムシ防虫対策
カメムシを寄せ付けないための防虫対策ですが、いろいろと試してみたものの今のところは下記の方法しか効果はありませんでした。
市販の忌避剤
手軽に使えるのはやはり市販の市販の忌避剤ですね。
スプレータイプのほうが使いやすいと思います。
吊るすタイプのカメムシ忌避剤も市販されていますが、効果はほとんどありませんでした。
おすすめは
虫こないアース 虫よけスプレー あみ戸・窓ガラスに 450mL
商品名に「虫こない」と付いていますが、実際にはカメムシはやってきます。
ただし夜間に飛来したカメムシは、翌朝にはごっそり床に落ちています。
4カ月間も効果は持続しませんが、それでも1カ月は十分効果があります。
ネットをかけておく
洗濯物にカメムシが付くのって本当にイヤ!
だからと言って洗濯物に殺虫剤をかけておくわけにもいかないし。
私は洗濯物全体に防風ネットを被せておきました。
4ミリ目のものでもカメムシがネット内に侵入することはありませんでしたから、洗濯物をカメムシから守るにはこれが最も良い方法だと思います。
ちなみに防風ネットをかけておいても、洗濯物が乾きにくいということはありませんのでご安心を。
カメムシの屋内への侵入を防ごう!
カメムシってすごく平べったい体をしていますよね。
何でも2㎜の隙間さえあれば通過できるそうですから、サッシや網戸のちょっとした隙間から入ってこれるのです。
そこで屋内にカメムシが侵入しないように、市販の隙間テープを使って徹底的に隙間をなくしましょう!
勝手に入ってくるカメムシにも困りものですが、洗濯物に付いて入ってくるカメムシも難儀ですよね。
洗濯物を取り入れるとき(特に白っぽい生地のもの)にはカメムシが付いていないかよく確認してください。
もしカメムシがいたら怒らせないように、ガムテープにくっつけて丸めて除去!
あとはビニール袋に入れて固く結んで完了です。
カメムシの駆除 やって良い事とダメな事
1~2匹のカメムシだからと新聞紙を丸めて叩いたりすると、あの強烈な悪臭攻撃を食らうことになります。
また掃除機で吸い込んでしまうと掃除機の中が悪臭にまみれてしまい、排気からもあの悪臭がしてとてもじゃないけど使えない掃除機になってしまいます。
よく言われるのが、ペットボトルを上部3分の1辺りで切断し、飲み口のほうを下にして残りの3分の2のペットボトルに差し込みます。
カメムシを怒らせないようにそーっとこのペットボトルに入れます。
カメムシって軽く突くとすぐに下に落下しますから、カメムシの下部にこのペットボトルトラップをセットしてから割り箸でつんつんすれば、簡単に入ります。
飲み口部分がトラップになっていて、下に落ちたカメムシは這い上がって出ることが難しい。
底に食器洗い用洗剤を入れておけば、簡単に駆除できます。
ペットボトルトラップを作るのが面倒ならば、ガムテープをカメムシの背中側からくっつけてからぐるぐる巻きにして、ナイロン袋などに入れて密封してゴミ箱にポイ!
密封状態にしないとあの臭いニオイに襲われるから要注意!
カメムシは一般的な殺虫剤ではなかなか死にません。
特に背中側に噴射してもほとんど意味は無し!
カメムシを殺虫剤で駆除するのならば、アース カメムシコロリが最も効果があります。
殺虫成分は含まれておらず中身は石油製品ですから、屋内での使用は火事や爆発の危険性があるから絶対にダメ!
でも正直なところこの殺虫剤は容量のわりに高い!
そこで代用としておすすめするのが
パーツクリーナーです。
ホームセンターなどでもカー用品売り場へ行けば手軽に入手できますし、何よりも安いのが良い。
高いものを購入する必要はありません、安価なもので十分です。
効き目はカメムシコロリとほぼ同等です。
カメムシの悪臭が除去できない!
手などに付いたカメムシの悪臭を取るには
手などに付いたカメムシの悪臭ってたまったものじゃない。
ハンドソープを使ってゴシゴシしてもあの悪臭はなかなか取れません。
手に付いたカメムシの悪臭を取るには、サラダ油やオリーブオイルなど油を使えば比較的簡単にとることが出来ます。
カメムシの悪臭の成分って親油性つまりは油に溶けやすい成分なので、油をつけてこすれば取れてしまいます。
油で落とした後はハンドソープなどで手に付いた油を洗い流してください。
また台所用の洗剤も効果がありますよ。
なにせ台所用洗剤は油汚れに強いのがウリで、カメムシの悪臭もきれいさっぱり洗い落としてくれます。
パーツクリーナーでもカメムシのあの匂いは簡単に除去できます(手荒れがちょっと怖いのですが)
手などは油や台所用洗剤を使えば簡単に落ちるのですが、髪の毛にカメムシがとまって悪臭を残していったら・・・
髪の毛にサラダ油やオリーブオイルを塗るわけにもいかず、まさか台所用洗剤も使えませんからね。
おすすめは洗顔料!
特にスクラブ入りが良いと言われています。
洗顔料は顔の皮脂をキレイさっぱり洗い流してくれるわけですが、髪の毛に付いたカメムシの悪臭もよく落としてくれます。
洗顔料でニオイを取った後は、通常通りシャンプーとコンディショナーで仕上げておきましょう。
洗顔料のほかには牛乳をタオルなどにつけて、カメムシの悪臭が付いた髪の毛を拭くようにして除去していきます。
衣類に付いたカメムシの悪臭を取るには
衣類に付いたカメムシの悪臭を取るために、まさかサラダ油やオリーブオイルをふりかけるわけにもいきません。
もっとも確実に悪臭を消す方法は、中性洗剤を溶かしたぬるま湯の中に半日ほど衣類を浸けて、その後洗濯機でふつうに洗う方法です。
これ実はカメムシ駆除の業者さんが用いている方法で、衣類に付いたカメムシの悪臭を取るにはこれが一番良い方法だそうです。
できれば浸け置き洗いの時に用いる中性洗剤は柑橘系のものがよいということでした。
洗濯する間がない!今すぐ着て行きたいのに!
っていうこともあると思いますが、そんな時はドライヤーやスチームアイロンなどでカメムシの悪臭が付着した部分に熱を加えてください。
カメムシのニオイの成分は温めると揮発する、つまりは蒸発する性質があるそうです。
なのでドライヤーやスチームアイロンで熱を加えて除去しましょう。
※応急処置的な方法で完全には落とせないかもしれませんが
間違ってもカメムシの悪臭にファ〇リーズを吹きかけないでください。
カメムシのニオイとファ〇リーズのニオイが混ざって、結構悲惨なことになってしまいます。。。