通学定期券と通勤定期券の2枚併用で学校や塾などに通う際の注意点
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通学定期券と通勤定期券の2枚併用で学校や塾などに通う際の注意点

定期券

「うちの子供は中学生だから、定期券は通学定期券が利用できるので安くて助かる」
多くの方がそう思っていますが、実はこれ半分正解で半分は誤り。
通学定期券はあくまで自宅最寄駅と学校最寄り駅の間しか発行されません。
このため塾などの習い事やバイトなどに定期券を利用する場合、通勤定期券を購入しなければならないケースもでてきます。
このページでは通学定期券と通勤定期券を併用して、自宅から学校や塾へ通う場合の注意点などを説明します。

 

通学定期券は自宅と学校の最寄り駅間でのみ発行

通学定期券はあくまで学校に通うために発行される定期券です。
この学校についてですが、学校教育法第一条に明記されたものをいいます。
通学定期券についての詳細は下記ページをご覧ください。

 

 

通学定期券は途中の駅で降りることができる

定期券は券面に記載された区間内であれば自由に降りることができます。
このルールは通学定期券にももちろん適用されますので、途中の駅で降りて本屋さんや文房具店に寄ったり、ファストフード店やカフェに寄り道といったことももちろんできます。

学校へ通うために発行された通学定期券ですが、あくまで発行の際の基準として自宅最寄駅と学校最寄り駅の間で発行と決まっているだけで、それ以外のルールは通勤定期券に準じている部分が大半です。

ケース別の通勤・通学定期券の購入

自宅と学校や塾などの場所によって定期券の購入のパターンが多少違ってきます。
ここではケース別に通勤・通学定期券をどのように購入すればよいのかを見てみましょう。

ケース1

学校と塾や習い事の場所が自宅からだと方向が違うケースです。
自宅と学校最寄り駅間は通学定期券が発行されますが、自宅と塾などとの間は通学定期券は発行されませんので、この区間は通勤定期券を利用することになります。
学校から塾などの間を1枚の定期券とする場合には、全区間を通勤定期券で購入することになります。

このケースで通学定期券の区間はかなり短いが通勤定期券の区間が相当長い場合、全区間を1枚の通勤定期券とした方が安い場合もあります。レアなケースになるかもしれませんが、通学定期券通勤定期券の合算額と全区間を1枚の通勤定期券とした場合の金額を比較してみましょう。

 

 

ケース2

 

ケース1とは違い塾などが学校よりも遠い場合です。
自宅と学校の最寄り駅間は通学定期券を購入できますが、学校から塾などの間は通勤定期券を購入します。

通勤定期券は好きな区間を購入できますので、自宅の最寄り駅以外となる学校と塾などの最寄り駅間でも購入できます。
またケース1と同じく、通学定期券の区間はかなり短いが通勤定期券の区間が相当長い場合には全区間を1枚の通勤定期券とした方が安い場合もあります。

 

またケース1、ケース2ともに、通学定期券と回数券の併用のほうが安くなるケースもあります。
塾などへ月に何日通うかによって変わってきますが、以下のページを参考にして通勤定期券を選ぶか回数券を選ぶかを選択してください。

 

 

 

ケース3

塾などが自宅最寄駅と学校最寄り駅の間にあるケースの場合、通学定期券を購入して塾などの最寄り駅では途中下車すればOKです。
ただし学校の最寄り駅と自宅の最寄り駅は最短となる経路または最も経済的な経路でなければ通学定期券は発行されません。
例えば自宅が川崎で学校が上野にある場合、塾のある新宿経由の通学定期券は発行されません。
塾のある新宿へ頻繁に通うのならば川崎から新宿経由で上野までの通勤定期券を購入するか、川崎から上野間の通学定期券と品川~新宿~神田間の通勤定期券を別途購入するなどしなければなりません。

 

通学定期券と通勤定期券を1枚のSuicaやICOCAにはできない

JR東日本のSuicaやJR西日本のICOCAは、区間を分割した通勤定期券を1枚のSuicaやICOCAに載せることができます。
例えば上野から横浜までの通勤定期券を上野から品川と品川から横浜に分割し、分割した通勤定期券を1枚のSuicaやICOCAに載せることができるのです。分割したほうが通しで購入するより定期代が安くなるのです。

ただし分割した定期券を1枚のSuicaやICOCAに載せることができるのは通勤定期券だけで、通勤定期券通学定期券という組み合わせでは載せることができません。

それならば通勤定期券通学定期券をそれぞれSuicaやICOCAに載せて2枚にして使用すればと考えますが、交通系ICカードは2枚同時の使用はできません。ケース1で学校から塾へ直接向かう場合、学校最寄り駅で通学定期券をタッチして駅へ入り、塾の最寄り駅で通勤定期券をタッチして駅から出ることができないのです。

通学定期券と通勤定期券の併用の場合は磁気定期券を使用する

SuicaやICOCAは便利なのですが、残念ながら今のところ2枚を併用しての利用はできません。
利便性という点では劣りますが、通学定期券通勤定期券の両方を磁気定期券で発行してもらいます。
磁気定期券であっても入場情報と言って、どこの駅から乗車したという情報が改集札機で定期券に入力され、その情報がなければ駅から出ることができません。
そこで2枚の定期券購入時に係員に申し出れば、定期券に別の定期券があるという情報が入力されます。

これで学校最寄り駅から通学定期券で駅に入り、塾の最寄り駅で通勤定期券で駅から出ることができるようになります。

 

※学校最寄り駅から通学定期券で駅に入り、塾の最寄り駅で通学定期券通勤定期券を2枚重ねて自動改集札機に投入すれば出られる鉄道会社もあります。

 

まとめ

通学定期券は通勤定期券に比べて割引率が高い分さまざまな制約があります。自宅最寄駅と学校最寄り駅以外の区間は発行できない、学校以外の塾や習い事などの最寄り駅までは通勤定期券になるというルールになっています。
通学定期券と通勤定期券を併用する場合はSuicaやICOCAなどの交通系ICカードに載せるのではなく、磁気定期券を利用するようにします。
どうしてもSuicaやICOCAなどの交通系ICカードを利用する場合には、通しで通勤定期券を購入することになります。

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