ICOCAポイントを上手に利用して廃止された「昼間特割きっぷ」よりお得に!

2017年9月にJR西日本の「昼間特割きっぷ」は2018年9月30日に廃止と発表されました。実は2017年9月末に廃止の予定だったのですが発売期間を1年延長するという発表だったために、ひょっとしたらまた延長するのではという思惑も一部で流れたようですが、残念ながら2018年9月30日をもって廃止となりました。

京阪神間で私鉄と競合している区間をターゲットに発売されたこの切符はさながら「私鉄キラー」。新快速の増発とともに、今日の京阪神間でのJR西日本の優位性を確立する立役者でもありました。

そんな「昼間特割きっぷ」に代わって導入されたICOCAポイントは、「昼間特割きっぷ」の穴埋めができるサービスなのかを見ていきましょう。

ICOCAポイントとは

ICOCAには現金でチャージするICOCAとクレジットカードでチャージするSMART ICOCAがあり、SMART ICOCAはICOCAエリアでのJR西日本利用で200円につき1ポイントのJ-WESTポイントが付与されていました。

ICOCAポイントはJ-WESTポイントに代わって2018年10月1日に導入されたポイント制度になります。

ICOCAポイントは1ポイント=1円で、自動券売機・のりこし精算機などで10ポイント単位でICOCAにチャージができます。

※チャージするポイント数を指定することはできません。

大きな違いは従来はSMART ICOCAにのみ電車利用でポイントが付与されていたものが、紺色およびピンク色の自動券売機またはWEBで登録することでICOCAでも電車利用でポイントが付与されるようになります。ICOCA定期券やこどもICOCAも登録可能です。

※ICOCA定期券の定期乗車券の区間はICOCAポイントの付与対象外です

自動券売機ならばICOCAを置いて「ポイント利用登録」→「同意して登録する」をタッチするだけOK。WEBだと登録完了まで最大で10日ほどかかるので、ここは自動券売機でさっさと登録を済ませてしまいましょう。
なおSMART ICOCAは登録不要でICOCAポイントの付与が受けられます。

「ポイント利用登録」をするだけで利用区間をあらかじめ指定する必要はありませんので、そういった面では利用価値は高いでしょう。

先ほども説明しましたが、従来はSMART ICOCAでICOCAエリア内でJR西日本利用を利用すれば200円につき1ポイントのJ-WESTポイントが付与されていましたが、ICOCAポイントは毎月1日から月末までに決められた回数以上の乗車でポイントが付与される方式に変更となります。
そしてJR西日本の列車利用でICOCAポイントが付与されるのは「時間帯指定ポイント」と「利用回数ポイント」の2種類になります。

「昼間特割きっぷ」は「時間帯指定ポイント」に

これまで発売されてきた「昼間特割きっぷ」は何といってもその価格が特徴でした。

発売最終日の値段をもとに説明すると例えば

京都~大阪 2100円(1枚当たり350円 普通運賃560円 割引率37.5%)
三ノ宮~大阪 1620円(1枚当たり270円 普通運賃410円 割引率34%)

6枚単位での販売でしたが、平日の昼間や土休日の京阪神エリアの移動には欠かせない存在でした。
昼間特割きっぷの販売対象となっている駅周辺では自動販売機によるバラ売りを行っている業者も多数あり、金券ショップでも主力商品として扱うなど京阪神地区ではポピュラーな切符として存在していました。

ICOCAポイントのうち「時間帯指定ポイント」は「昼間特割きっぷ」に代わって登場したポイントになります。

「時間帯指定ポイント」は

平日の10時~17時の間に入場または出場(土休日の終日)
1か月間(1日~月末)に「時間帯指定ポイント適用区間」を4回以上利用

によって、4回目の乗車分から普通運賃の30%または50%分のポイントが付与されます。

京都~大阪間を平日の10時から17時または土休日に4回以上乗車した場合3回目までは560円ですが、4回目からは50%のポイント付与によって実質280円で乗車できることになります。
三ノ宮~大阪間も同様で、3回目までは410円必要ですが4回目からは50%のポイント付与により実質205円で乗車できます。

なお「時間帯指定ポイント適用区間」は「昼間特割きっぷ」の発売区間に準じていますが、一部追加されている区間がありますので、その点では利便性が向上しています。

JRおでかけネット ICOCAポイントを貯める!より

利用回数ポイントは回数券のような使い勝手

「利用回数ポイント」はJR西日本のICOCAエリア内で同一料金区間を1か月間(1日から月末まで)に11回以上利用した場合、11回目の乗車から10%のICOCAポイントが付与されるものです。

新大阪~天王寺や京橋~尼崎のように同じ料金区間(この場合は220円区間)を11回以上利用した場合に適用されます。
ただし「時間帯指定ポイント適用区間」内を利用する場合で「時間帯指定ポイント」が適用される場合には、ポイント付与率が高い「時間帯指定ポイント」が優先されます。

JRおでかけネット ICOCAポイントを貯める!より

時間帯指定ポイントはお得か?

「昼間特割きっぷ」は有効期間が3か月もあったのに比べ、「時間帯指定ポイント」は1日から月末までの1か月間に指定された区間(ポイント)を4回以上利用しなければポイントが付与されません。
極端な話、毎月1往復しか利用しない人でも有効期間が3か月もあり6枚つづりの「昼間特割きっぷ」を利用すればお得になっていたわけですから、あまり利用しない人にとっては「時間帯指定ポイント」はサービスが無いに等しい状態と言えますね。

しかし逆を言えば、「時間帯指定ポイント適用区間」を平日の日中や土休日に頻繁に利用する人はかなりお得に利用できることになります。

三ノ宮~大阪間を例に見てみると、1か月に20往復(40回利用)する場合は最初の3回は410円ですが、4回目以降は50%のポイント付与によって実質1回あたり205円で乗車できます。
410円×3回+205円×37回=8815円 1回あたり220円で乗車できることになります。

もし三ノ宮~大阪間を28往復(56回利用)したとすると
410円×3回+205円×53回=12095円!

三ノ宮~大阪間の定期料金は通勤1か月で12300円ですから、利用方法によっては定期券より安く乗車できちゃうのです。

それともう一点見逃せない部分が。

「昼間特割きっぷ」は平日の10時から17時の間に利用を開始(入場)しなければいけませんでした。(17時までに入場すれば最終まで利用可能でしたが)
これに対し「時間帯指定ポイント」は平日の10時~17時の間に入場または出場すればよく、三ノ宮の入場時間が平日朝9時過ぎだったとしても、大阪で出場する時間が10時を回っていればOKなのです。

もちろん17時までに入場(改札を通過)すれば最終まで利用可能です。

利用回数ポイントはお得か?

「利用回数ポイント」は「時間帯指定ポイント適用区間」以外を利用する場合や、「時間帯指定ポイント適用区間」だが平日の朝10時までに出場する場合や17時以降に入場する場合に適用されます。
1か月間に11回以上の利用が必要なのでなかなか微妙なところですね。

天王寺から堺市まで運賃は180円、回数券だと11回で1800円、1か月通勤定期で5180円です。
ICOCAで11回乗車した場合11回目だけはポイント付与分を考慮すると162円ですから、180円×10回+162円=1962円 回数券のほうがはるかにお得ですね。
22回利用した場合には11回目以降は10%のポイント還元があるので、180円×10回+162円×12回=3744円 回数券を2回買う(3600円)ほうがまだお得ですね。

ただし天王寺~堺市ばかりではなく天王寺から京橋など他の同一料金区間(この場合は180円区間)を乗車することがあるのならば、「利用回数ポイント」が生きてくると思いますよ。

首都圏に比べてIC乗車券による利用が少ないと言われてきた京阪神地区ですが、「昼間特割きっぷ」の存在が大きかったことが一因にあります。特に駅周辺で業者による自動販売機でのバラ売りが目立ってきたために、このような大ナタを振るったとも言えますね。

今回利用者が多かった「昼間特割きっぷ」を廃止してICOCAの利用を促進するために導入されたのがICOCAポイントになります。ポイントは運賃だけではなくコンビニでも利用できますし、IC乗車券の相互利用によって全国で利用することもできますので利用価値は高いです。

1か月に数回しか利用しない人にとってはマイナスになりますが、頻繁に電車で移動する人ほどお得に利用できる内容です。

上手に利用して少しでもお得にいきたいですね。