不動産屋さんでカギを受け取った瞬間から新しい“家”での生活をスタートできるのですが、荷物を入れる前にまずはこれだけのことはやっておきたい。それは掃除と不具合箇所のチェックです。
「新築物件だから」とか「ハウスクリーニングを行ったと聞いている」といったケースもあるとは思いますが、賃貸物件に荷物を入れる前にはぜひ掃除と不具合箇所のチェックを行ってほしい、これだけの理由があるのです。
荷物を入れる前には簡単な掃除を行いましょう
新築で未入居だからきれいなハズとか、前の入居者が退去したあとにハウスクリーニングを行っていると聞いたといった理由で、これから生活が始まる空間もきれいなハズと思い込みたいところですね。
でも残念ながらそこまできれいな状態の物件って皆無だと言わざるを得ません。
「部屋の中を裸足で歩いたら足の裏が真っ黒になった。」
「部屋の隅にホコリが溜まっている。」
新築で未入居だとしても、1か月間何もしない状態の部屋ってやっぱり汚れているものなのです。
なので荷物を入れるまでに雑巾やフローリングワイパーを使ってお掃除をしましょう。
段ボールが山と積まれたり、家具が入ってしまうとお掃除しづらくなりますからね。
退去時のトラブルを避けるための不具合箇所のチェック!
今から荷物を入れて住もうと考えているのに
「もう退去時の心配をするの?」
と思う方も多いと思いますが、必ず荷物を入れる前に不具合箇所のチェックを行います。
契約したばかりの契約書をご覧いただくとお分かりになると思いますが、退去時に借主が負担しなければならない項目って意外と多いですよね。
中には退去時には借主(賃借人)負担となっている項目なのに、まだ荷物も入れていない、まだ住んでいないにもかかわらず、すでにキズや不具合があるケースも少なからずあります。
ということは、何も対策を講じなければ退去時にはほぼ必ずその箇所の補修費用を請求されることになってしまいます。
次のような箇所の不具合箇所やキズの有無をチェック
・壁や天井のクロスの汚れやキズ、剥がれていないか
・床材(フローリングやクッションフロアなど)の汚れやキズ
・インターホンは正常に動作するか
・照明器具の点灯、キズ、割れなど
・網戸の破れ
・住戸設備は動作するか(給湯器、コンロ、エアコンなど)
・洗面所や浴室などのカビの有無
・キッチン、トイレ、浴室などの水漏れ
・部屋の扉、下駄箱や収納の扉などがスムースに開閉できるか
・郵便受けの開閉などに問題はないか
・前の居住者が残していった物
・ベランダも忘れずに確認
管理会社や不動産屋へ連絡する
不具合やキズがあった場合には忘れずに写真を撮っておき、当初からあった不具合やキズであることを証拠として残しておきます。
そのうえで管理会社や仲介した不動産会社に連絡して修理や補修をしてもらいます。
場所によっては補修や修理が難しいこともあるでしょう。
「すでにある不具合箇所については退去時に請求されませんね」
ということを管理会社や不動産屋に念を押したり、書面で残してもらう方もいます。
カギ渡しから入居まで日にちがなくて修理や補修が難しいことや、人によってはそういった煩わしいことがイヤな人もいることでしょう。
そういった場合でも不具合箇所を撮った写真をプリントして、いつ撮影したかを写真の裏にでも記入して契約書とともに保管しておく必要はありますよ。
退去時のトラブルを軽減させるために、カギ渡しの後すぐに室内をくまなくチェックしましょう。
引越し業者の荷入れの状況をチェック
引越し業者に荷物の搬入を依頼する方が多いと思いますが、その際には立ち会って家具の配置などを指示しますよね。
この引越し業者への指示を行うときには必ず注意して見てほしいことがあります。
それは、引越し業者さんが壁や床などに家具をぶつけてキズを入れないかということです。
家具の角が当たってクロスにキズが入った、フローリングに線キズが入ったというのは珍しいことではありません。
この場合は引越し業者の修理や補修費用を請求することになります。
「本当にうちがキズを入れたものですか?」
と言われないためにも、引越し業者さんの動向を見ておきましょう。
まとめ
これから始まる新生活にわくわくしているかもしれませんが、まずは新居のお掃除をはじめましょう。
お掃除をしているうちに不具合箇所やキズを発見すると思いますので、その際にはスマホで手早く写真を撮影しておきます。
新生活を始める前に少しだけ手間をかけておけば数年後に退去するときのトラブル軽減につながりますし、入居から退去までストレスのない生活を送ることができますよ。