確実にあて先へ手紙が届けられることが担保された郵便と言えば、今でも書留郵便を想像する方が多いと思います。
書留郵便は郵便局での引受から配達までの過程を書面や端末データで記録されていますし、あて先では郵便受けへの投函ではなく、手渡しで受領印(またはサイン)をもらうことから最も確実に配達される郵便であることは今でも間違いありません。
ただし書留郵便のオプション価格はやや高く、一般の郵便料金にプラスして一般書留で480円~、簡易書留でも350円が加算されます。
重要な書類を送るのならば書留を使用すれば安全なのですが、特に重要というわけではないけど、郵便物を出したことが証明されてあて先へ配達されたことを確認したい手紙ってありますよね?
筆者の場合ですと例えば契約の解除(解約)とかクーリングオフに関する用紙が入った手紙とか、企業や学校などへの手紙で返信が欲しい場合などが当てはまります。
履歴書を郵送で送る場合もあてはまるでしょうか。
「そのような手紙は受け取っていないし、そもそも届いていない!」
といったことが起こらないように、あて先へ手紙を差し出したことが証明できて、配達されたことがWEB上で確認できれば・・・
そんなことってありませんか?
こういう時に利用してもらいたいのが、今回ご紹介する特定記録郵便です。
特定記録郵便とは
特定記録郵便とは
- 郵便局が郵便物を引受けたことを記録します
・郵便物をたしかに出したことの証明 - 引受けたことの証拠として受領証の発行
・郵便物に書かれた「あて先」と「差出人」をコピーした受領証 - 郵便追跡サービスが利用できる
・配達された日時も確認できる - 郵便受けへ投函される
・受取人の受領印やサインなし - 休日には配達されない
・速達など別のオプションをつければ可能ですが - 簡易書留より安い
・プラス210円で利用できます
書留とは違い郵便の引受けしか記録はされませんが、郵便追跡サービスが利用でき「いつ配達された」のかまで確認できるので、一般的な郵便(手紙)だけど相手に届いたことが分かれば良いという要求に十分こたえられるサービスになっています。
以前は配達を受け持つ郵便局で配達出発前に「配達完了」と端末に入力してから配達に出かけていたのですが、今は配達時(郵便受けに投函時)に配達員が持つ端末で特定記録郵便のバーコード読み取りを行うので、ほぼ正確な投函時間がわかります。
ただし郵便追跡サービスに配達時間が反映されるのは、配達員が郵便局に戻って端末操作を行ってからになります。
特定記録を利用できる郵便物
特定記録は以下の郵便サービスに付加できるオプションです。
- 定形郵便物(封書・いわゆる手紙)
- 定形外郵便物
- 郵便書簡(ミニレター)→ 郵便書簡(ミニレター)は普通の手紙より25円も安く手紙を送れる!
- ハガキ
- 雑誌などの定期刊行物(第三種郵便物)
- 学術刊行物など(第四種郵便物)
- ゆうメール・心身障がい者用ゆうメール
また特定記録は「速達」郵便や「配達日指定」郵便と併用することができます。
特定記録は手紙やはがきで利用されることが多いのですが、速達や配達日指定を付加しなければ土、日、祝には配達されないなど、差し出した記録は郵便局で記録するものの、配達はあくまで普通の郵便物として扱われます。
特定記録郵便は郵便局へ
特手記録郵便を利用するには郵便局へ行かなくてはいけません。
ポストへの投函ではダメですし、コンビニでも扱ってはいません。
特定記録郵便で送りたい郵便物を窓口へ差し出し
「特定記録郵便で送りたい」
と言えばOKです。
一般的な定形郵便物の料金は110円ですからプラス210円の320円で特定記録郵便で送ることができます。
110円の切手は貼っていなくてもいいですよ。
特定記録郵便の料金と一緒に支払えます。
手紙を差し出したことを証明するために、「あて先」面と「差出人」欄をコピーした受領証(レシート)と領収証が発行されます。
差出人欄に筆者の名前だけを書き住所を書き忘れていた封書を郵便局の窓口に差し出し、特定記録郵便で送りたいと言うと
「名前だけでも結構ですが、住所も書かれたほうが良いと思いますよ」
と言われたことが・・・
住所も書いておきましょうね(笑)
料金受取人払の郵便物に特定記録郵便を付ける
先日ある契約の解除ために電話をしたのですが、解約届を送るので記入して返送してほしいと言われました。
解約届が届いたので早速記入して送り返すことにしたのですが、一緒に届いた返信用の封筒の料額印面(切手の部分)には「料金受取人払」と記載されています。
返信用の封筒には差出人の料金負担がいらないように(切手を貼る必要がない)「料金受取人払」と書かれたものが送られてくることが多いですね。
文字通り、郵便物を受け取った側が郵便料金を負担する郵便物です。
ただ筆者的には解約届が確実に先方に届いたことが分かるほうが安心できますので、ポストへ投函せずに「料金受取人払」と書かれた封筒をもって郵便局へ行きました。
郵便局の窓口へこの封筒を差し出し
「特定記録郵便で送りたいのですが」
とお願いすると、特定記録郵便の代金である160円(現在は210円)だけ請求されました。
「料金受取人払」のほか「料金後納」や「料金別納」郵便でも特定記録郵便が利用でき、210円のオプション料金を支払います。
ハガキや定形郵便物の料金は「料金受取人払」「料金後納」「料金別納」郵便の受取人側が支払いますので、差し出す側はオプション料金だけを負担すれば良いのです。
配送状況も確認できる
郵便局で特定記録郵便として手紙を出すと、あて先と差出人の名前や住所がコピーされた受領証が発行されます。
この受領証には「お問い合わせ番号」が記載されており、個別番号検索に入力すると配達状況等を確認することができます。
いつどこの郵便局で特定記録郵便を引受け
配達を担当する郵便局にはいつ郵便物が到着し
あて先にはいつ配達されたのか
これらの項目が一目瞭然で分かります。
ぜひこの便利なサービスである特定記録郵便を活用しましょう。
※郵便料金は2024年10月改定の料金です