SuicaやICOCAが改札で無反応になる故障の原因
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SuicaやICOCAが改札で無反応になる故障の原因

交通系ICカード

改札でいつものようにかざしてはいるもののピッという音もしない。
仕方がなく少し下がってもう一度タッチしてみたものの、やはりピッという音はない。
そのまま通過しようとしたら改札の扉は閉まって今度は警報音が鳴り響く。
何度タッチしても反応せず、仕方がなく駅員さんのところへ行くと故障しているという無情の通告が。
SuicaやICOCAなどの交通系ICカードが改札で反応しなくなるなど、カードの故障の原因を見ていきましょう。

 

 

ICチップを使用したカードでも細部には違いが

Suica、ICOCA、PASMOなどの交通系ICカードのほか、EdyやWAONなどお買い物の際に使用される流通系ICカードなどは、ともにSonyが開発した非接触型ICカードの技術であるFeliCaが使用されています。

基本的な仕組みは同一といっても差支えはないのですが、細かい部分で交通系ICカード(SuicaやICOCAなど)と流通系ICカード(EdyやWAONなど)では異なっています。

 

流通系ICカードをレジでタッチしたとき、意外と一回で読み込まずにもう一度タッチし直すことって多くないですか?

ただ反応しなければわりと落ち着いてもう一度タッチし直しているハズです。

 

それに対して交通系ICカードの場合は確実に反応してもらわないと、改札が閉まってしまって後ろにいる次の利用者と接触し、その改札だけが渋滞を引き起こすことになりますよね。

 

このためにSuicaやICOCAといった交通系ICカードはEdyやWAONといった流通系ICカードとは違い、カード内部のアンテナの形状に違いがみられるのです。

カードの中にICチップとアンテナがある

交通系ICカード(SuicaやICOCAなど)やお買い物に用いるICカード(EdyやWAONなど)はFeliCaの技術を用いていることは最初に書きました。

ICチップが改札やレジの機器などと通信して情報をやり取りしています。

 

ただこれではICチップの部分を機器に確実にタッチしなければ通信しません。
そこでカード内にアンテナを設置することでより通信がしやすい状況を作り出しています。

 

またアンテナはコイルとしても作動し、機器に近付けることで電磁誘導によって電気を発生させてICチップに電気を供給する役割もあります。

 

一般的には左の画像のようにアンテナを四隅に張り巡らすように設置していますが、交通系ICカードでは右の画像のようにアンテナをルーフ型(葉の形)に設置しています。

 

これはより確実に通信ができるようにと考えられて配置されたもので、他のICカードと重ねた状態で改札にタッチしても、交通系ICカードとの通信がしやすくなるためと言われています。

SuicaやICOCAの故障はアンテナの断線?

ここから本題に入ります。

例えばいつもズボンの後ろポケットにSuicaを入れて通勤しており、電車内ではシートに座ります。

するとカードには体重相当分の圧力がかかってしまい、アンテナが切れてしまうことがあるのです。

アンテナが切れれば改札などとの通信ができませんし、電気を発生できなくなるのでICチップも動いてはくれません。

SuicaやICOCAなどの故障の多くは、ICチップの故障ではなくこのアンテナの断線が原因なのです。

 

ズボンの後ろポケットのような極端な例でなくても、小銭と一緒に財布に入れている場合で小銭が重なりあって交通系ICカードに当たっているとします。

すると1ヶ所にだけ圧力がかかってしまってアンテナが断線ということも。

 

筆者の場合は小銭入れの外ポケットのカード入れに差し込んでいたのですが、たまたま鍵が当たっていたようでICOCAに小さな小さなへこみができてしまいました。

それが原因で無反応状態になったことがあります。

 

ICカードの故障を防ぐには、カードに圧力をかけないことです。

ズボンのポケットに突っこんだまま座ってカードが曲がってしまったり、小銭や鍵などが当たって一ヶ所に力が加わらないようにしましょう。

シャツの胸ポケットにICカードを放り込んでいて、そこへペンを刺したら小さく凹んで使えなくなったというケースもあります。

しっかりとした定期入れなどに収納するようにしましょう。

ICカードの磁気がダメになって故障?

SuicaやICOCAの磁気不良が原因で故障・・・といったことが書かれた記事を散見しますが、ふつうの切符や磁気定期券は確かに磁気が使われていますが、ICカードには磁気は使われていません。

 

ですので磁気不良でSuicaやICOCAが使用できなくなることはあり得ません。

 

ただしスマホケースが手帳型で、磁石の留め金が付いているものがあります。

ここのカード入れにICカードを入れて改札でタッチしても反応しないことがあります。

これは改札のタッチする部分で磁界を発生させており、ICカードを近づけるとコイル(アンテナ)によって電気を発生させてICチップに電気を供給しているのですが、スマホケースの留め金の磁石で磁界が乱れてしまうことで反応しなくなるのです。

またスマホ自体も磁力を発生していることもあり、スマホケースから取り出してタッチすると難なく改札を通れる理由がこれです。

 

ICカード自体が磁気不良を起こしたりはしませんし、磁石を近づけてもICカードは故障はしません。

ただしICカードに磁石を近づけた状態では改札でエラーを起こすことがあるのです。

洗濯が原因で故障?

ポケットなどにSuicaやICOCAを入れたまま洗濯してしまい、洗いあがってから

「このSuicaで改札を通れるの?」

と危惧することって意外と多いですよね。

交通系ICカードはプラスチックでICチップやアンテナを挟む形になっています。

プラスチックは比較的耐水性能が高く、洗濯程度でカード内部のICチップやアンテナが水に濡れて故障することは考えにくいです。

取りあえずはICカード表面の水分をふき取って使用してみてください。

たいていはそのまま使用できますよ。

乾燥機はダメ

ICカードのプラスチックはポリ塩化ビニルという素材でできており、54℃以上で変形しやすくなります。

乾燥機ってそれ以上の高温になることが多く、プラスチックが変形してICチップやアンテナに影響が出ることが考えられます。

また洗濯してしまったICカードをドライヤーで乾かすなんてことは厳禁です。

交通系ICカードの交換

ICカードが故障している場合、駅へ申し出て交換となります。

ただし申し出た日は交換できず、証明書を受け取り翌日以降に引き渡しとなります。

手数料は無料で、残金なども引き継いでもらえます。

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