磁気定期券にもはやメリットはなくデメリットだけしかない?

都市部が中心だった鉄道の駅の自動改札化。いまでは地方都市にもその勢力を広げ、さらに交通系ICカード(Suica、PASMO、ICOCAなど)の利用範囲も同じように広がっていっています。
利用者にすればいちいち定期入れや財布から磁気定期券を取り出して、自動改札機の小さな投入口に入れるという手間が毎日続くというのはかなり面倒ですよね。でも交通系ICカードならば財布の中に入ったままタッチすればOKなのですから、この毎日の手間から解放されてしまいます。
さらに交通系ICカードには磁気定期券にはない他のメリットもたくさんあります。
でも磁気定期券ってデメリットばかりなのでしょうか?
世間の流れに逆行して磁気定期券のメリットを探っていきたいと思います。

交通系ICカードのメリット

Suica、PASMO、ICOCAなどの交通系ICカードって便利ですよね。
お金をチャージしておけばタッチするだけで乗車でき、わざわざ券売機で切符を購入するという手間が省けるのですから。
鉄道を利用するだけではなく、街中のお店や駅構内の自動販売機でジュース類を購入できるなど鉄道利用以外の用途だってありますし。

記名式の交通系ICカードや定期券を載せた交通系ICカードならば、紛失時でも所定の手数料を支払えば再発行してもらえるという点もメリットとしてよく挙げられています。

それに従来の切符や磁気定期券を投入できる自動改札機の設置台数が少ない駅が増えており、鉄道会社側もSuica、PASMO、ICOCAなどを優遇している姿勢が顕著に表れていますよね。

磁気定期券のデメリット

磁器定期券のことを紙の定期券なんて呼ぶこともありますが、昔の磁気定期券や切符って裏が茶色いものでしたが、今は黒が主流(磁気定期券の裏面には銀色のものもあります)です。茶色の頃と違って磁気がかなり強くなり、磁気の弱まりが原因で自動改札機を通れないということは皆無になっています。

磁気定期券のデメリットですが、やはり自動改札機の投入口にわざわざ入れなくちゃいけないことでしょうか。

それに磁気定期券は紛失した場合に再発行はしてもらえません。

磁気定期券で乗り越しするときは、精算機で精算するか駅係員に提示して清算しなければなりません。定期券を搭載している交通系ICカードにお金をチャージしておれば、乗り越しの時もピッとするだけでチャージした金額から引き落とされます。

たしかに磁気定期券のデメリットって多いのかもしれません。

交通系ICカードのデメリット

磁気定期券とSuicaやICOCAなどに定期券を載せたもので料金の違いはありません。初回だけ交通系ICカードにはデポジット(預り金)が必要ですが差はそれだけです。

ICOCAやPiTaPaなどを除いて基本的に鉄道の利用では割引やポイントの付与はありません。
SuicaやPASMOでも2019/10/01から鉄道利用によるポイント付与が開始されます。

割引やポイントの付与があっても、鉄道利用では回数券を使用するほうが安いケースもあります。

磁気定期券を精算機で精算したり、定期券を搭載した交通系ICカードでチャージした金額で乗り越した場合には、実際の経路ではなく最安料金区間で精算することになっています。
ところが定期券を搭載した交通系ICカードではなく、別の交通系ICカードにチャージされている金額で乗り越し清算したいこともあると思います。
この場合には駅係員のところへ行って手動で精算してもらう必要がありますし、実際に乗車した経路で精算されるので精算料金が高くなる可能性もあります。

交通系ICカードの最大のデメリットは読み取り不良が起こることです。
磁気定期券やふつうの切符は磁気ヘッドに直接触れることから読み取り不良が起こることは極めて稀です。
ところが交通系ICカードは読み取り不良が起こる可能性は磁気定期券より高くなります。
よく起こるのが出場情報が記録されておらず、次回の乗車時に自動改札機の扉が閉まって通過できなくなることを経験されたことがある方も多いでしょう。
あれって自動改札機での流れが止まって渋滞が起きて、後方から文句を言われたり・・・

また振替輸送は定期券(交通系ICカードに搭載された定期券も含む)や切符、回数券などが対象で、SuicaやICOCAなど定期券を搭載していない交通系ICカードは対象外です。

定期券での振替輸送のとき

黒い線の鉄道会社のA駅とB駅との定期券を持っていて、C駅とB駅の間で事故があって赤い線の鉄道会社との振替輸送が開始されています。
C駅で下に進む黒い線の支線に乗ってD駅へ行き、D駅からB駅へ振替輸送で赤い線の鉄道会社に乗車した場合。
D駅は定期券の区間外ですから磁気定期券では自動改札機では出られませんので、自動改札機に通さずに駅員がいる通路から出ます。
しかし定期券が搭載された交通系ICカードの場合はチャージした金額から清算されるので自動改札機からの出場が可能ですが、本来は振替輸送の対象なので料金は必要ありません。ですので自動改札機にタッチせずに出場するよう言われます。

赤い線の鉄道会社では定期券を提示して入出場することになります。

翌日通勤のためにB駅で自動改札機に磁気定期券を投入したところ、いつも通りに入場できました。
しかし交通系ICカードに搭載された定期券を自動改札機にピッとすると扉が閉まって入場できません。
交通系ICカードは出場の情報が記録されていないと入場できないためです。

磁気定期券も出場の記録がないと入場できないのですが、こちらは一定の時間が経過した場合には入場が可能となっています。(社局によって時間が異なる)

定期券を搭載した交通系ICカードの場合は前回の入場情報を消去してもらわないと入場できないのですが、振替輸送で赤い線の鉄道会社に乗車したと言えばすぐに処置はしてもらえますが面倒ですね。

特に朝の通勤時間帯に止められることで、普段利用している電車に乗車できなかったら大変です。

磁気定期券のメリットって

磁気定期券のメリットは現状ではかなり少ないですね。
通勤・通学で利用するのならば定期券を搭載した交通系ICカードのほうがやはり便利です。

回数券と磁気定期券を組み合わせて安く乗車し、自動改札機では2枚とも重ねて出場することができるなど、普段使いとは違った場面では磁気定期券にもメリットはあるのですが。

交通系ICカードに搭載できる定期券の区間には少し制限があったり、C駅からA駅へは通学定期券、C駅からB駅へは塾へ通うために通勤定期券と種類の違う2枚の定期券を使用する場合には現状では磁気定期券以外に選択できません。

このため磁気定期券をあえて利用するメリットは現状では少ないと言えるでしょう。
情報記録のエラーでイヤな思いをした方などが、あえて磁気定期券を選んでいるといったケースくらいかもしれないですね。